安定した電線業界でリモートワーク。
ケーブル供給ストップ!?
の危機を乗り越えたチーム力

営業部と工場の橋渡し役として、生産管理を担当する中田健人さん(31歳)。フジクラ・ダイヤケーブルの門を叩いたのは、「キャリアアップでき、電線業界は将来的にも安定している」と確信できたからだそうです。入社を後押しした面接官の忘れられない一言、コロナ禍の銅不足という危機を脱した体験、そして転職後にひらけた明るい未来とはーー。

「キャリアアップでき、長く安心して働ける」
面接時の緊張をほぐしてくれた部長の一言

ーー現在担当している「生産管理」とは、どのような仕事でしょうか。

営業部門の販売計画をベースに、製品を「いつ」「どれだけ」生産するか先々の計画を立て、事前に工場で製造に必要な稼働体制を整えてもらいます。その後、営業部門から届く注文をもとに、各地の工場へ製造配分・指示を行い、日々様々な要因で変動する需要動向を見ながら計画の修正・調整を行うのが主な仕事です。一言でいえば、営業部門と工場の橋渡し役ですね。

当社が扱う電線・ケーブルは、発電所や工場、鉄道、携帯基地局、ビルなどの大規模施設や一般の住宅などに張り巡らされており、お客様(取引先)やケーブルの種類は多岐にわたります。その大量の受注や在庫を管理し、滞りなくお客様に届ける。そのような重要な役割を担っています。

ーー中途入社ですが、もともと製造業や生産管理の経験があったのでしょうか。

大学卒業後に入社したのは、プレスや溶接、機械加工などを手がける製造業の会社でした。そして、今と同じように生産管理を主に担当していました。

若くして主任を任せられるなど、自信を持って仕事に打ち込めていたのですが、入社して5年ほど経った頃です。「新しい環境で、もっとレベルアップしたい」。そう思い始め、転職活動を開始。そして、フジクラ・ダイヤケーブルに入社することになりました。

ーーフジクラ・ダイヤケーブルでなら、キャリアアップできると思ったわけですね。

当社は電線業界では知名度があり、歴史も長い会社です。それに、電線・ケーブルは私たちの生活に欠かせない大事な社会インフラです。半永久的な需要があり、変化の激しい世の中でも、長く安心して働けると思いました。

それともう1つ、入社を決意した忘れられないエピソードがあります。

ー何ですか?ぜひ詳しく聞かせてください。ー

あれは、一次面接のときでした。緊張のあまり、面接の最中に一瞬言葉が飛んでしまい「どうしよう」と焦っていたときに、面接官の1人だった現在の部長が「緊張しなくていいよ」「暑かったらジャケットを脱いでもいいよ」とやさしい言葉をかけてくれて、それで一気にリラックスできました。

「この会社は、人間性をしっかり見てくれる」「仕事で困ったことがあっても、きっと周りの人が助けてくれる」そんな風に社員を大事にする風土があり、安心して働けるイメージが一気に膨らみました。

そして、それは入社後においてもイメージ通りでした。生産管理は営業部門や工場をはじめ、いろいろな部署との細かい調整が求められます。ときには、工場に「生産計画に割り込ませ、特急で仕上げてほしい」と急なお願いをすることもあります。ただ、風通しがよく、普段からよくコミュニケーションをとっているからでしょうね。どんなことも気軽に相談でき、協力してくれる心強い人たちばかりです。

コロナ禍・ウクライナ危機による材料不足のピンチに直面
チームでケーブル供給ストップを回避した調整力

ーー現在、入社して4年目です。仕事は順調ですか?

仕事は順調です。
ただ、前職と同じ生産管理といっても、扱う商品は異なり、何よりも生産量や金額の規模感がケタ違いに大きく、最初は驚きました。

生産管理の醍醐味は、過去の出荷傾向や季節要因、競合他社の動向などをもとに需要を予測し、生産量や在庫量をコントロールすることです。例えば、急な出荷増となって在庫がなくなれば、急いで生産しなければなりません。そこでうまく対応できなければ、チャンスロスしてしまいます。

ですから、市場の的確な分析や見極め、臨機応変な対応が求められます。そのあたりは、経験を積みながら手応えをつかめてきた感覚がありますね。

ただここまで成長できたのには、“ある緊急事態”を乗り越えたことが非常に大きい経験ではありました。

ーー“ある緊急事態”とは、どんな危機だったのでしょうか。

コロナ禍やウクライナ危機による生産減や物流のひっ迫、また自動車や半導体など一部の分野における急激な需要の立ち上がりを背景に、世界規模で巻き起こった銅の供給不足です。銅は、電線にも使われる貴重な材料。その調達不安に陥ったことで、生産・在庫管理を通常以上に慎重に行わなければならない事態に直面しました。

これは、当社の長い歴史の中でも、初めて直面するようなイレギュラーな事態だったそうです。しかし、材料確保と製品需要と生産計画を細かく管理することで、お客様に約束した納期を確実に守ることができました。また、新規の注文に対しても、材料不足が解消するまで安定して製品であるケーブルを供給することができました。そのときは一時的に残業も増えましたが、チームが一体となって危機を乗り越えた貴重な体験でした。

それによって、どうすれば効率的に生産できるか、過剰在庫を防げるか。そういったことをうまくコントロールできるようになるなど、調整の手段や引き出しが増えて、大きな自信につながりました。

コロナ後は大半がリモートワークに
結婚し、子どもが誕生。ひらけた明るい未来

ーー新型コロナは私たちの「働き方」も大きく変えました。フジクラ・ダイヤケーブルのリモートワークなどへの取り組みはどうですか?

当社はコロナ以前から、自由で開放的な新しいオフィスを立ち上げるなど、働き方改革に取り組んできました。その一環で、在宅勤務も試験的に取り入れていました。

そこに押し寄せたコロナ禍。会社はオンラインシステムの整備に果敢に投資し、今では在宅勤務が一気に広がりました。業務内容によって出社率は異なりますが、私はリモートワークがほとんどですね。部署内の打ち合わせや、営業部門や工場との調整。大半の業務は、電話やオンラインツールで十分対応できます。

ちなみに、東京・丸の内にあるオフィスは、ハイチェアタイプのミーティングスペースや、ゆっくりくつろげるソファー席、休憩などに使えるカフェエリアなどがあり、遊び心が満載。とても居心地のいいオフィスです。

ーー転職の決め手の1つに「長く安心して働ける」ことを挙げていました。その思いは叶えられそうですか?

私事ですが、転職後に結婚し、子どもが生まれたんです。これは、前職時代にはなかなか考える余裕のなかった大きな変化でした。仕事面でもキャリアアップできている実感がありますし、転職したことで公私ともに明るい将来を描けるようになりました。

部長やグループ長、上司はみなさん、尊敬できる人ばかりです。もっと経験を積んで、そんな先輩方に少しでも近づけるようになりたいですね。

安定した電線業界、社会インフラを支える大事な仕事、そして働きやすい職場。ここでなら、きっとみなさんも幸せな生活を過ごせるはずです。

話を聞いた人

中田健人
2019年入社 / 東京本社 業務企画部 生産管理第2グループ